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英語論文Introduction完全攻略!採択率UP構成術

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英語論文Introduction完全攻略!採択率UP構成術

英語論文、特にその「顔」とも言えるIntroductionの執筆は、多くの大学院生や研究者の方々にとって大きな課題ではないでしょうか。「何から書き始めればいいの?」「どうすれば読者の関心を引けるの?」「そもそもどんな構成がベストなの?」そんな悩みを抱えている方も少なくないはずです。ご安心ください!この記事では、あなたの論文が査読者に響き、採択へと繋がるようなIntroductionを書くための「完全攻略法」を伝授します。具体的な構成テンプレートから、そのまま使える頻出アカデミック表現まで、余すところなく徹底解説。これを読めば、あなたも自信を持ってIntroduction執筆に取り組めるようになるでしょう。さあ、一緒に採択率アップを目指しましょう!

なぜIntroductionが重要なのか?審査員が最初に見る「顔」

論文のIntroductionは、単なる研究の背景説明ではありません。それは、あなたの研究論文全体に対する第一印象を決定づける、いわば「顔」です。査読者や読者が最初に目を通すのがこの部分であり、ここで関心を引けなければ、どれほど優れた研究内容であっても続きを読むモチベーションを削いでしまう可能性があります。

優れたIntroductionは、以下の重要な役割を果たします。

  • 研究の文脈設定: あなたの研究がどのような学術的背景のもとで行われたのか、その重要性や必要性を明確に示します。
  • 読者の関心の喚起: 解決すべき興味深い問題や、既存研究のギャップを提示することで、読者の知的好奇心を刺激します。
  • 研究の焦点の明示: あなたの研究が何を目指し、何を明らかにしようとしているのか、その目的と範囲を具体的に伝えます。
  • 論文全体のロードマップ提示: 読者が論文の構成を理解し、スムーズに読み進められるよう導きます。

逆に、Introductionが曖昧だったり、論理性に欠けていたりすると、研究の価値が正しく伝わらず、最悪の場合、リジェクト(不採択)の原因にもなりかねません。特に競争の激しい学術界において、明確で説得力のあるIntroductionを書くことは、あなたの研究成果を世界に発信するための必須スキルと言えるでしょう。次のセクションでは、そのための強力なフレームワークをご紹介します。

採択率を上げるIntroductionの黄金構成:CARSモデルとは?

効果的なIntroductionを書くためのフレームワークとして、多くの分野で広く認知され、活用されているのがCARS (Create a Research Space) モデルです。これは、言語学者のジョン・スウェイルズ氏によって提唱されたもので、読者に対して研究の必要性を論理的に示し、自らの研究の位置づけを明確にするための3つの主要な「ムーブ(Move)」から構成されています。

このモデルを理解し活用することで、あなたのIntroductionは格段に説得力を増し、査読者に好印象を与えることができるでしょう。

Move 1: Establishing a Territory (研究領域の確立)

最初のステップは、あなたの研究が行われる「領域」を確立することです。ここでは、読者に対して研究テーマが重要であり、注目に値することを示します。

  • トピックの一般的重要性を示す: 「近年、Xは喫緊の課題として認識されている」「Yは多くの産業で中心的な役割を果たしている」といった形で、テーマの意義を強調します。
  • 先行研究のレビュー: 関連する主要な研究や一般的な知識を概観し、現在の研究状況を整理します。ただし、網羅的なレビューではなく、文脈を理解させるために必要な範囲に留めます。
  • 頻出表現例:
    • "It is widely acknowledged that..." (~は広く認識されている)
    • "A considerable amount of literature has been published on..." (~に関する多くの文献が出版されてきた)
    • "The field of X has seen rapid development in recent years." (Xの分野は近年急速な発展を遂げている)

Move 2: Establishing a Niche (ニッチの確立)

次に、確立した研究領域の中に、あなたの研究が取り組むべき「ニッチ(隙間)」を見つけ出し、その存在を明確に示します。これは、Introductionの中で最も重要な部分の一つです。

  • 先行研究の限界やギャップの指摘: 「しかし、これまでの研究ではXについては十分に議論されてこなかった」「Yという側面は見過ごされてきた」など、既存研究で未解明な点や問題点を指摘します。
  • 疑問の提示: 指摘したギャップに基づいて、解決すべき具体的な問いを投げかけます。「この状況はZという疑問を生じさせる」
  • 頻出表現例:
    • "However, previous studies have failed to address..." (しかし、これまでの研究は~に取り組んでこなかった)
    • "A gap exists in the current understanding of..." (~の現在の理解にはギャップが存在する)
    • "Little research has been conducted on..." (~に関する研究はほとんど行われていない)

Move 3: Occupying the Niche (ニッチの占有)

最後に、見つけ出したニッチをあなたの研究で「占有」することを宣言します。つまり、本研究がそのギャップをどのように埋め、問題にどう対処するのかを具体的に述べます。

  • 本研究の目的 (Purpose/Aims) の明示: 「本研究の目的は~を明らかにすることである」「本稿では~を提案する」と明確に述べます。
  • 研究の概要 (Scope/Methods) の提示: どのようなアプローチや方法で研究を進めるのかを簡潔に説明します。
  • 主要な成果や結論の予告 (Principal Findings/Value): (任意ですが効果的) 研究から得られた主要な結果や、研究の価値を予告することで、読者の期待を高めます。
  • 論文構成の概説 (Structure of the Paper): 「本論文は以下のように構成される。まず~、次に~」といった形で、論文全体の流れを示します。
  • 頻出表現例:
    • "The main purpose of this study is to..." (本研究の主たる目的は~である)
    • "This paper reports on the findings of a study that investigates..." (本稿は~を調査した研究の結果を報告する)
    • "The remainder of this paper is organized as follows:" (本論文の残りの部分は以下のように構成される)

このCARSモデルはあくまで一つの型ですが、この流れを意識するだけで、論理的で説得力のあるIntroduction構成が可能になります。ぜひ、ご自身の研究テーマに合わせて応用してみてください。

読者を引き込む!Introduction執筆の具体的テクニック

CARSモデルという強力な骨組みを手に入れたら、次はそれを魅力的な文章で肉付けしていくテクニックを学びましょう。読者の心をつかみ、研究の価値を最大限に伝えるための具体的なポイントをご紹介します。

1. 明確かつ簡潔な表現を心がける

アカデミックな文章であっても、分かりやすさは非常に重要です。専門用語の多用は避け、できる限り平易な言葉を選びましょう。特にIntroductionでは、幅広い読者に研究の意義を伝える必要があります。また、一文は短く、構造が複雑になりすぎないように注意してください。能動態を基本とし、受動態は必要な場合に限定することで、文章が生き生きとし、誰が何をしたのかが明確になります。

2. 論理的な流れを意識する

Introduction全体を通して、スムーズで論理的な展開が不可欠です。各段落は一つの主題に焦点を当て、段落間は適切な接続詞や副詞 (e.g., However, Therefore, Furthermore, In addition, Consequently) を用いて自然につなぎましょう。CARSモデルの各ムーブが論理的に連携していることを読者に示すことが重要です。

3. 引用の作法を守る

先行研究への言及は、あなたの研究の位置づけを示す上で欠かせませんが、その際は正確な引用を徹底してください。他者の業績を尊重し、盗用と疑われることのないよう、参考文献リストの作成も含め、所属機関や投稿先のジャーナルが指定する引用スタイル(APA, MLA, IEEEなど)を必ず確認し、遵守しましょう。文献管理ツール(後述)の活用も有効です。

4. 避けるべきNG表現

説得力のあるIntroductionにするためには、避けるべき表現も知っておく必要があります。

  • 曖昧な言葉: "many studies", "some researchers", "interesting findings" といった具体性に欠ける表現は避け、可能な限り定量的な情報や具体的な名前を挙げましょう。
  • 主観的な断定や過度な自己評価: "This is the best study ever conducted on this topic." のような根拠のない強い主張や自画自賛は、読者に不信感を与えます。客観的な事実と論理に基づいて議論を展開しましょう。
  • 新規性を過剰に主張しすぎること: 「誰もやったことがない」という主張は、徹底的な文献調査に基づいている必要があります。慎重な表現を心がけましょう。例えば、"To the best of our knowledge, this is the first study to..." のような言い回しが一般的です。

これらのテクニックを駆使して、読者をあなたの研究の世界へと引き込みましょう。

そのまま使える!頻出アカデミック英語表現集

理論やテクニックを学んでも、いざ英語で書こうとすると手が止まってしまう…そんな経験はありませんか?ここでは、Introductionの各パートでそのまま使える、あるいは少しアレンジして使える便利なアカデミック英語表現をご紹介します。これらをストックしておけば、執筆が格段にスムーズになるはずです。

Move 1: Establishing a Territory (研究領域の確立) に使える表現

  • "X has become a major topic of interest in the field of Y." (XはYの分野で主要な関心事となっている。)
  • "The past decade has seen a growing interest in..." (過去10年間で~への関心が高まっている。)
  • "It is generally accepted that..." (~は一般的に受け入れられている。)
  • "Several studies have investigated..." (いくつかの研究が~を調査してきた。)
  • "X plays a crucial role in..." (Xは~において重要な役割を果たす。)

Move 2: Establishing a Niche (ニッチの確立) に使える表現

  • "However, there is still a lack of understanding regarding..." (しかし、~に関しては依然として理解が不足している。)
  • "Despite its importance, X has received relatively little attention." (その重要性にもかかわらず、Xは比較的研究の対象とされてこなかった。)
  • "A key limitation of previous research is that..." (これまでの研究の主要な限界点は~である。)
  • "This raises the question of whether..." (これは~かどうかという疑問を提起する。)
  • "Further research is needed to explore..." (~を探求するためにはさらなる研究が必要である。)

Move 3: Occupying the Niche (ニッチの占有) に使える表現

  • "The aim of this paper is to address this gap by..." (本稿の目的は、このギャップに~することで対処することである。)
  • "In this study, we propose a novel approach to..." (本研究では、~に対する新たなアプローチを提案する。)
  • "This research seeks to determine..." (本研究は~を明らかにすることを目指す。)
  • "This article is divided into X sections." (本稿はXつのセクションに分かれている。)
  • "The findings of this study are expected to contribute to..." (本研究の知見は~に貢献することが期待される。)

これらの表現はあくまで一例です。より多くの表現を知りたい場合は、Manchester Phrasebank (https://www.phrasebank.manchester.ac.uk/) のようなオンラインリソースが非常に役立ちます。様々な学術文脈で使えるフレーズが豊富に提供されており、無料で利用できるものも多いので、ぜひ活用してみてください。

Introduction執筆に役立つツールとリソース

質の高いIntroductionを効率的に執筆するためには、便利なツールや信頼できるリソースの活用が欠かせません。ここでは、研究者の皆さんの強力な味方となるものをいくつかご紹介します。

1. 文献管理ソフト

膨大な量の先行研究を整理し、適切に引用するためには、文献管理ソフトが必須です。代表的なものには以下のようなものがあります。

  • Mendeley (www.mendeley.com): 無料で利用でき、PDFの管理や共有機能も充実しています。
  • Zotero (www.zotero.org): オープンソースで、ブラウザ拡張機能との連携が便利です。
  • EndNote (endnote.com): 高機能で、多くの大学で導入されていますが、有料です。

これらのツールは、参考文献リストの自動生成機能も備えており、投稿規定に合わせたフォーマット調整の手間を大幅に削減してくれます。

2. 英文校正ツール・AIライティングアシスタント

ネイティブスピーカーでない場合、文法やスペル、不自然な言い回しは避けたいものです。英文校正ツールは、そうしたミスを発見し、より自然で正確な英語表現へと導いてくれます。

  • Grammarly (www.grammarly.com): 定番の英文校正ツール。無料版でも基本的なチェックが可能で、有料版ではより高度な提案(文体、語彙の適切さなど)も受けられます。
  • ProWritingAid (prowritingaid.com): 詳細なレポート機能が特徴で、文章のスタイルや可読性向上に役立ちます。
  • DeepL Write (www.deepl.com/write): 高精度な翻訳で知られるDeepLが提供するAIライティングアシスタント。文章をより自然で洗練された表現に書き換える提案をしてくれます。

3. 参考書籍

アカデミックライティングのスキルを体系的に学びたい場合は、定評のある書籍にあたるのも良いでしょう。

  • John M. Swales & Christine B. Feak, "Academic Writing for Graduate Students, 3rd Edition: Essential Tasks and Skills" (Michigan Series In English For Academic & Professional Purposes): CARSモデルの提唱者による名著で、大学院生向けアカデミックライティングのバイブル的存在です。通称「スウェイルズ本」として知られています。
  • Adrian Wallwork, "English for Writing Research Papers" (Springer): 非ネイティブスピーカー向けに書かれており、実践的な例文や注意点が豊富で、すぐに役立つ情報が多いです。

4. オンラインコース・大学のサポート

多くの大学では、ライティングセンターが設置されており、論文指導やワークショップが提供されています。積極的に活用しましょう。また、Coursera (www.coursera.org) や edX (www.edx.org) のようなプラットフォームでは、スタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校などが提供するアカデミックライティングに関する質の高いオンラインコースを(一部無料で)受講することも可能です。

これらのツールやリソースを上手に活用し、執筆プロセスを効率化・高度化していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?英語論文のIntroduction執筆は、確かに骨の折れる作業ですが、正しい知識と戦略があれば、必ず乗り越えられます。この記事では、論文の顔となるIntroductionの重要性から始まり、採択率を格段に上げるCARSモデルに基づいた構成術、読者を引き込むための具体的なライティングテクニック、そしてすぐに使える頻出アカデミック表現まで、幅広く解説してきました。

さらに、MendeleyやGrammarlyといった便利なツール、スウェイルズ本のような良書もご紹介しました。これらの情報を武器に、ぜひ自信を持ってIntroduction執筆に挑戦してください。あなたの素晴らしい研究成果が、世界中の読者に届き、正当に評価されることを心から応援しています!頑張ってください!

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